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【種から密着!】庄内町の夏の味覚「あんちゃ豆」はなぜ美味しい?20年のベテラン農家に聞いてみた!

もうすぐ旬を迎えるあんちゃ豆を、種から追いかけました!

まもなく夏の味覚「あんちゃ豆」が旬を迎えます!

あんちゃ豆は庄内町のJAあまるめ(余目町農業協同組合)管轄で栽培されている茶豆(枝豆)で、味が濃く、噛めば噛むほどに香りと旨味が口いっぱいに広がる、コクと甘味のある茶豆です。

名前の”あんちゃ”とは庄内の方言で「お兄さん」という意味で、うちの息子が~という時に「おらいのあんちゃが~」と言ったりする庄内では馴染みのある言葉です。

5月中旬、あんちゃ豆農家の1人である日下部一雄さんにお話しを伺いました。

あんちゃ豆農家、日下部一雄さん

日下部さんは庄内町では有名人で、あんちゃ豆を栽培し始めてから20年近くなるという大ベテランです!

「作物の状況や天候、栽培環境分析し、観察眼を鍛え続けてきた」

「おいしい枝豆づくりには忍耐強さが欠かせない」

「作物を観察し、適時適切な栽培管理が大切」と語ってくださいました。

庄内町の槇島という地区であんちゃ豆を栽培し、あんちゃ豆の中でも湯あがり娘、おつな姫など4品種を栽培しています。

槙島地区は最上川から少し入っている地区なので風が吹きにくく、朝露が朝9時、10時まで上がらない地区だそう。

この朝露が上がらないのがあんちゃ豆に味がのる秘訣だそう!

 

取材に行った日は湯あがり娘のハウスを見せていただきました。

ハウスと露地(畑)では1週間~10日くらい成長スピードが違うとのこと。

4月下旬に播種(種まき)をしたとのことで取材日には15cmほどに育った苗を見ることが出来ました。

あんちゃ豆の生育状況を見たのは初めてだったのですが、葉が丸っぽいこともあり可愛らしい見た目でした。

日下部さんがあんちゃ豆に触れる様子からは愛情を感じられ、写真からも伝わってきますよね。

 

日下部さんは他の農家さんよりも播種が早かったのですが、

複数品種を栽培しているから自然状況も考えて収穫時期が空かないよう計算しているからだそう。

庄内は今年の春から夏にかけて雨が少なく、取材に行った日も晴れていたのですが、

天気予報もしっかり頭に入っていて(1カ月予報まで完璧!)、

「雨が降らなかったら潅水させて、極早生品種だとだいたい7月10日前後に初収獲かな」と予言していました。

5月~6月にかけて乾燥するとさやがつきにくくなるそう。

 

あんちゃ豆の水やりと直播きを見学

この取材の1週間後に圃場(畑)への種の水やりと直播きの取材も行きました。

この日は日下部さんのご自宅にあるビニールハウスから見学がスタート。

ハウス内では種をまいたあとの苗を、日下部さんが毎日こまめに温度チェック。

少しでも高くなりすぎないよう、換気や調整をこまめに行っていて、この細やかな管理があの美味しさに繋がっているのだと実感しました。

ご夫婦で二人三脚で行う水まき

その後、自宅から少し離れた畑へ移動し、苗への水やりの様子を見学。

5月とはいえこの日は真夏のような暑さで、畑の土はカラカラに乾いています。

近くの川からエンジンポンプで力強く水を吸い上げ、畑に張り巡らせたホースから苗に水を届けていきます。

このホースには小さな穴がいくつも開いていて、まるでスプリンクラーのように苗全体に水が行き渡る仕組み。

実はこのホース、日下部さんの手作りなのだそう!

「水をしっかりあげないと豆が甘く、美味しく育たないから」と、天気とにらめっこしながら、

まめに(あんちゃ豆だけに笑)生育状況や圃場の状態を確認し、水やりのタイミングを見極めているとのことでした。

この作業はいつもご夫婦で二人三脚。

息のあった手際の良さに、長年積み重ねてきた信頼を感じます。

水をたっぷりもらった苗たちは心なしか葉っぱもいきいきとして、なんだか嬉しそうに見えたのは私だけでしょうか。

直播きの様子を見学

続いて、直播きを見学。

直播き(じかまき)とは、苗代や苗床で苗を育てず、田畑の土に直接種をまく栽培方法のことです。

まっすぐ張られた紐を目印に、種まき機を使って丁寧に、丁寧に種を落としていきます。

列の端まで進んだらまた戻って隣の列へ。

炎天下、何度も畑を往復するこの作業は、想像以上に体力を要するものだと感じました。

隣の区画には、別の日に種をまいた苗がすでに育っていて、

硬い土を割って小さな芽がひょっこり顔を出していました。

なんて力強い生命力!

この日も暑さの中、いくつもの畑を精力的に回っていた日下部さん。

日下部さんがふとお話した言葉が、心に残っています。

「自分の都合で農業をする人もいれば、作物の都合に合わせて農業をする人もいる。

作物は自然が相手だから、自分はなるべく作物の都合に合わせて、面倒を見ていきたいよね」。

この言葉に、日下部さんのあんちゃ豆づくりへの向き合い方が、すべて詰まっているように感じられました。

 

只今、あんちゃ豆の収穫真っ最中!

今年は日下部さんのあんちゃ豆初収獲は7月4日だったそう!

日下部さんのハウスでは地域で最も早く収穫期を迎えました。

日下部さんの自宅には収穫から袋詰めまで出荷に必要な機械がすべて揃っています。

 

 

どんなに機械化が進んでも最終的には人の目と手でチェックし袋詰めが行われています。

「あんちゃ豆作りも技術が進んでも歴史の基礎部分が分かってないとダメ」という言葉がとても深かったです。

 

種まきから水やり、そして収穫まで。

日下部さんが一つひとつの作業に手間ひまをかけ、作物と向き合いながら育てているからこそ、

あの濃厚な旨味と甘みが生まれるのだと、今回の取材であらためて実感しました。

今が旬のあんちゃ豆。

ぜひこの機会にご賞味いただき、日下部さんをはじめとするJAあまるめの生産者の皆さんの想いが詰まった一粒を、ぜひ味わってみてください!

 

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